困ったヤツの狩りの仕方

おや、いいところに来てくれた。

ちょいと付き合ってくれないかい？

食料を確保するために、

このあたりでエブラーナベアーを狩ろうと思うんだ。

そこで、狩りの腕も一流であろう貴方に頼みたいことがある。

まず、アンテロープのスネ肉に、薬を仕込んだ、

「眠り薬入りの肉」を数箇所に設置したいと思う。

それを食べて眠った状態のところを、一突きで倒すのさ。

貴方には、「眠り薬入りの肉」を置いてきてほしいんだ。

ホレア・カンピ付近の、３箇所ほどに仕掛けてくれれば大丈夫だ。

ああ、無事に戻ってきてくれて良かった！

別動隊から、肉を仕掛けていたら、

エブラーナベアーに襲われたと聞いて、心配していたんだよ……！

ひ、ひとりでエブラーナベアーを倒したって！？

実は、例の肉に仕込んだ「睡眠の劇毒薬」は、

エマネラン卿が用意してくれたものなのだ。

ほら、貴族社会には狩猟文化があるだろう？

彼もしばしば参加していたそうなんだが、

楽に獲物を仕留めたくて、例の罠を考えたそうでね。

狩猟は軍事訓練も兼ねたものだったため、

先代フォルタン伯爵からは、相当怒られたらしい。

それを自慢げに語っていたが……。

いやはや、英雄殿には、

下手な小細工など不要だったということだな。

ともかく付き合ってくれて、ありがとう、これを受け取ってくれ。